糖尿病とは?
私たちが口にするものの中には様々な種類の糖質(ごはん・パン・うどん・じゃがいも・トウモロコシといった炭水化物)は体の中でブドウ糖になります。このブドウ糖をエネルギーとして利用するために必要なインスリンというホルモンが不足して、エネルギーになれずにだぶついたブドウ糖が血液の中にたくさんたまっていく、これが糖尿病です。
糖尿病は1型糖尿病と2型糖尿病に分別され、1型糖尿病は遺伝性の免疫異常、2型糖尿病は生活習慣病とされています。現在糖尿病とされている患者の9割以上が2型糖尿病ですから、人口の1割が占めている糖尿病は、もはや国民病といっても良いかと思います。
最近よく耳にするメタボリックシンドロームの空腹時血糖の基準値は110mg/dL未満とされています。一方、空腹時血糖値が126mg/dL以上、食後の血糖値が200mg/dL以上あれば糖尿病と診断できます。
厚生労働省が平成14年に行なった糖尿病実態調査では、糖尿病が強く疑われる人の数は約740万人、糖尿病の可能性を否定できない人を合わせると約1,620万人という結果が出ています。これは日本の総人口の約1割に相当します。
しかし、この調査では同時に、糖尿病が強く疑われる人のうち、現在糖尿病の治療を受けている人は約半数の50.6%という結果が出ています。糖尿病は他の生活習慣病と同様に、自覚症状がほとんどありません。そのため、糖尿病にかかっているのにも関わらず、自覚がないために放置している人が非常に多いのです。
当然のことながら、検査や治療をせず、生活習慣などの改善を行なわなければ、病気は確実に進行していきます。そして、最後には合併症を引き起こして、取り返しのつかない事態になることが多いのです。